ASDとADHDは私の全てじゃないけれど

成人になってからASDとADHDの診断を受けた人のブログです。ストラテラを服用しつつぼちぼちやっています。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

線を引くこと

先日、久しく会えなかった友人が遊びに来てくれました。10年以上の付き合いになる友人で、以前会った時にはまだ赤ちゃんだった私の子供を見てとても驚いていました。人の家の子の成長は早いと言いますが、私も、彼女の子供が皆社会人になったということに…

感想を伝えることの意図について

水面に物を落とすことの続きです。前回の記事の最後の方で述べた『感想を伝えること』と『意図』に関する話を続けていきたいと思います。 ASDの人は、時として意図を不要な要素として捉えたり、そのまま率直に伝えられることのない意図を嫌ったり不快に思…

水面に物を落とすこと

「へー、そうなんだ。」 の続きです。「こういうことがあったよ・こうなんだよ」と言いたいだけの話に対して、「へー、そうなんだ。」と言って欲しいだけ。という会話パターンについて考えてみたいと思います。 そもそもこの話のパターンは何なの?何を求め…

「へー、そうなんだ。」

毎度私の知る限りの狭い範囲の話で恐縮ですが、ASDの人によくある『 定型発達(もしくは非ASD)の人を戸惑わせる会話方法 』の中に、どうもある一つの型が見えるような気がしています。 「こういうことがあったよ・こうなんだって」と言いたいだけの話…

Whyでは分からないHowのこと

5W1Hの怪の続きです。5W1Hの「なぜ」「どのようにして」に囲われてしまう言葉と、その仕組みについて考えていきたいと思います。 『言っていることは分かっても言いたいことが分からない』ということであれば、「言いたいことをはっきり言えばいいじ…

5W1Hの怪

夏なので怪談っぽいタイトルにしてみました。「言っていること」+「言いたいこと」の続きです。 「言っていること」は分かっても、「言いたいこと」が分からないと、会話による意思の疎通はとても難しくなります。例として、母親と幼い子供の食事シーンを挙…

「言っていること」+「言いたいこと」

アスペルガーの人との会話あるあるとしてよく挙げられる会話の例に、「醤油ある?」と尋ねると「あるよ。」と返されて取ってくれないというものがありますが、これは私もよく発生させてしまう会話パターンで耳が痛いところです。 『目玉焼きにいつも醤油をか…

片付けと線引き

私は、片付けに気付いた日 に書いたように、10代の半ばも過ぎた頃、一枚のコートによって片付けるということの意義に気が付きました。 気付いたものの、それで突如として片付け力が身につく訳ではありません。母の片付け方は手数のマメさと記憶力に頼る片…

片付けに気付いた日

私は、かつて片付けられない子供でした。 片付ける片づけないの前に、「物がそこにある」「風などの何か・家族などの誰かが動かさない限りそれは移動しない」ということがよく分かっていませんでした。私にとって、物は突然現れ、突然消えるものでした。 今…

飛ぶための羽はあるのか考えてみる(6)

前回、飛ぶための羽はあるのか考えてみる(5) にて、「定型発達的なコミュニケーションで共感や愛情や信頼を感じたい!そうじゃないと、どうしても真実味が感じられない!」という方の望みの切実さと、実現に向けての難しさを書きました。 こちらのケース…

飛ぶための羽はあるのか考えてみる(5)

実は、「好感や信頼をどのようなコミュニケーションの方法から感じようとするか」ということへのこだわりや制限によるすれ違いそのものは、定型発達(非ASD)の人同士であっても珍しくないことだと思います。特に家族や恋人などの親しく濃い間柄では、時…

飛ぶための羽はあるのか考えてみる(4)

「定型発達者(もしくは非ASD者)とASD者は、どのように良い関係を作り、維持することができるのか。」ということを3回に渡って書いてきました。 飛ぶための羽はあるのか考えてみる(1) 飛ぶための羽はあるのか考えてみる(2) 飛ぶための羽はある…

飛ぶための羽はあるのか考えてみる(3)

前回、私は では、私が「無理じゃん」と思っているかというと、そんなことはありません。「無理」ではなく「難しい」と思っているだけです。可能かどうかで言えば、可能な筈です。現に、そのようにして定型発達の人とASDの人がコミュニケーションを成立し…

飛ぶための羽はあるのか考えてみる(2)

前回、私は ・定型発達者の空気や会話による調整が分からないASDは出来る範囲で頑張り ・定型発達者向けの対ASDマニュアルを充実させて合理的配慮をすれば もうこれでOK!いいかんじ!と言い切れるかというと、私はハッキリすっきりと「うん!そう思…

飛ぶための羽はあるのか考えてみる(1)

カサンドラ症候群について知る為ネットをうろうろしていると、カサンドラ当事者会のブログを見つけました。そのブログの文章に、 ASDは、わかりにくい障害です。 わかりやすい障害に例えて考えてみましょう。 両腕がない夫に抱きしめてもらうことを望むのは…

カサンドラ症候群について考えてみました。

アスペルガーの伴侶を持つ人は、特有の精神状態になったり苦痛を感じたりするようです。それには名前もしっかりついていて、『カサンドラ症候群』というものなのだそうです。 カサンドラ症候群とは、アスペルガー症候群がある人とのコミュニケーションがうま…

手先の器用さと裁縫のこと

ASDの人には、運動が下手だったり何もない所で転んだりする人が多い他、手先が不器用な人も多いそうですね。協調運動が苦手ということでしょうか。継続して取り組んでいくことで習熟していくことはあるようなのですが、初見から器用にすいすいとこなすこ…

私と発達障害の関係

私は、自分自身の発達障害の特性により困ったことになることが多いです。困っているという表現は私からするとソフトな印象なので、それよりもう少し高い壁を感じている状態かな、と思います。 冗談が分からなかったりするし、空気も読めないし、相手の言うこ…

30代で発達障害と診断を受けました。

受診のきっかけや、そこに至るまでの大まかな流れを書きたいと思います。 子供の頃より「何かおかしい」「教師生活でこのような子を見たことがない」と言われ、20代の頃より「アスペルガーなのではないか」と言われ、『絶対何かあるでしょ』と言われ続けて…

当ブログと私について

成人後にASDとADHDの診断を受けました。ストラテラを服用しつつ、定型発達(多分)の夫と、ASDの疑いのある子供(HN:コウ)の3人で暮らしています。 カサンドラ症候群になった夫(かつては亭主関白)と離婚しかかったり、子供が生まれていわゆるワンオペ育…